今年も、岐阜の大学、短大と高専の卒業設計講評会に
審査員として行ってきました。

今年は、去年よりプレゼンボードの内容が濃くなり、模型も大きくなった為
会場の展示には迫力が有りました。

高校生も、短大生も大学生も同じ土俵の上でプレゼンテーションを行うので、
それぞれの立場にとってとても刺激的な場になったと思う。

今年は、東関東大震災に直面した、まさにその直後に卒業製作を開始した生徒達だ。

震災によって、建築が建つ社会的な意味やコミュニティーの意味がますます問われる様になったと思う。
建築をつくる人間として、建築が作り出す多面的な意味をより深く考えていかなければならない。

それは、店舗にしても住宅にしても、公共施設にしても建築が土地に定着して、一定の人が利用するという社会的な性質をもっている以上、変わらないと思う。

学生達が、それぞれの課題を設定する事は自由だし、そうあるべきだと思うけど、
設定の仕方がイマイチ弱い。

だからプレゼンテーションが弱く、迫力に欠ける。

より問題意識を持って、学生ならではの刺激的な提案を見せてほしい。

卒業設計は学生の時に、一度きりしかできないのだから。

去年も感じたけど、学生のギャラリーがあまりに少ない、、、
もっと後輩達が大勢来て、熱気あるプレゼンテーションの場になっていく事を期待しよう。

学生さん達、お疲れさまでした。

武藤圭太郎
武藤圭太郎建築設計事務所