映画「MAN ON WIRE」のレビューを77projectのサイトにUPしました。

貿易センタービルの2本のタワーの間の頂上を綱渡りした男のドキュメンタリーですが、
5本の指に入るほど好きな映画です。

何度見ても、勇気とエネルギーをもらいます。

武藤圭太郎

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「できない事は何もない!」
その事だけは、思い続けて生きていきていきたいと思っている。
それは、仕事にしても、プライベートにしてもいつも同じだ。

ただポジティブに、まっすぐに。

そんな事を考えているといつも思い浮かべる映画が「MAN on WIRE」だ。
僕のなかでは5本の指に入る好きな映画。
何度見ても、見た後に気持ちが高揚する。

この映画はドキュメンタリーだけど、内容がぶっとんでいる。

「綱渡りの男」

この映画は、1974年8月、この物語の主人公、フランス人のフィリップが今は亡き貿易センタービルの2本のタワーの間の綱渡りに成功したドキュメンタリーだ。

この物語は二重の意味で凄い。

まずは、貿易センタービルの上で綱渡りに成功した事。
あの高さで吹いている風は相当のものだと思う。

2つ目は警備の目をかいくぐりながらビルの頂上に1トンもある2つのビルを繋ぐワイヤーの設備を設置した事。

もちろん違法だし、結果的にフィリップは綱渡りを成功した後、逮捕される。

この映画では、その計画から実行に至るまでをドキュメンタリーで描いている。

フィリップとその周りの友人達の、日夜作戦をたてて実行されていく様子はスリリングでとても感動的だ。

それにしても、フィリップが綱の上を歩いている姿は優雅で美しい。
曲芸だとかそういう言葉よりも、芸術という言葉が似合う。
常に死と隣り合わせだからこそ、綱の上のダンスは優雅で、天国に浮いて踊っているようにさえ見える。

綱渡り当日、逮捕されたフィリップはマスコミに
「なぜ?」「なぜ渡ったのか?」
と執拗に問われる。

その質問がアメリカ的だし、日本的でもある。
壮大で深淵な事に理由を問う実利的な考え方。

壮大な夢に目的なんて無いんだろうな。
ただ、実現したい事がある。共感されなくても。
自然と湧き出て、抑えきれなくなる感情。
それが、夢だとか大きな目標なんだと思う。

最後に出てくるフィリップの言葉

人生はエッジを歩いてこそ価値がある
反骨精神を持たねば

社会の規則に慣らされることを拒み
出世を拒み
繰り返しを拒む
日々すべての発想を
真の挑戦と受け止める
そうすれば人生は綱渡りになる

綱の上を歩くフィリップの形相は凄い。
夢を実現するまでの執着も図抜けている。
そして、綱を下りた時の彼の笑顔は無邪気でやんちゃ坊主そのものだ。

さぁ、今日も楽しもう。

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