周辺のランドスケープと呼応したコートハウス
国道から土手状に 3m ほど下がった場所に建つ住宅。
敷地周辺は根尾断層により、起伏に富み、敷地の北側には山並みが広がっている。
クライアントはすぐ近くの職場からのプライバシーを考慮してコートハウスを要望した。
切妻のシンプルなボリュームを三角形で削り取ることで中庭を設けた。
これにより適度なプライバシーを確保しながらも、周辺に少しだけ開かれ、大きな空を望むことができる中庭となった。
内部空間は三角形の中庭によって捻られ、周辺のランドスケープに呼応するような大きな気積の空洞となった。
荒い漆喰で壁天井をシームレスに仕上げた大きなボリュームは、時間により移り変わる美しい陰影をつくり、中庭からは気持ちの良い風が通り抜ける。
内部の各部屋は箱状のボリュームとして分散し、外部と同じフレキシブルボードで仕上げた。
切妻のボリュームを三角形で切り取るというシンプルな操作と箱状のボリューム、光の状態によって、いわゆるガラス張りとは違った形での、静かでありながら外部的な開放感をもった空間となった。
- 場所:岐阜県不破郡垂井町
- 敷地面積:231m2
- 延床面積:139m2
- 構造:木造2階建て
- 構造:木造2階建て
- 構造設計:藤尾建築構造設計事務所
- 施工:松原建築商事
- キッチン:寿々源
- 造園:リビングデザイン
- Photo by :Hiroshi Tanigawa