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立体的に絡み合うテラスを設えた都市型の5層住居
名古屋市大須の商業地域に建つ5階建の住宅。
40坪と限られた敷地の中で、最大限の床面積と周辺からのプライバシーを保つことを求められた。
最大限の内部空間を確保するため、都市部特有の外部階段や雑居ビルなどに見られる階段室兼エレベーターホールの構成を踏襲した。
5層吹き抜けの階段室はトップライトや開口を大きく開ける事で、各部屋にも光を運び、階段周りに4層分の本棚を設ける事で、階段室自体が居場所にもなっている。
アートやプロダクトを収集する住まい手の雰囲気を階段室越しに街に染み出す計画とした。
各階の南北にテラスとなる外部空間を設け、各階のテラスが立体的に繋がる構成とした。
外周部の開口と室内の開口部の階がズレる事で、周辺からのプライバシーを守りながら、光や風を通し、室内に彫りの深い陰影をもたらしている。
外壁は5層全体をラーチ合板の打放しとし、ミニマルな表現としながら、無機質になりすぎない、木目やムラのある表情とした。
穏やかな陰影と共に、少し雑多な大須特有の都市風景が入り込む、都市に住む楽しさが感じられる住宅となった。
所在地   :愛知県名古屋市
竣工    :2020年6月
構造・規模 :RC造5階建て
延床面積  :391m2
構造設計  :藤尾建築構造設計事務所
施工    :千田工務店
家具    :寿々源,RITON
造園    :園三
PHOTO     :HIROSHI TANIGAWA

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